Xserver VPSを使ってSteam版Valheim(ヴァルヘイム)のマルチサーバーのやり方とワールドデータの移動方法についてご紹介します。
Valheimはご存知のようにシングルプレイとマルチプレイに対応しています。
アップデートどんどん行われており2022年12月7日には「MISTLANDS」が新たに追加され盛り上がりを見せています。
公開されているトレーラーはアニメーション!
ゲーム画面のトレーラーもあり
色々なトレーラーが作られている点からいかにValheimが人気であるかが分かりますね。
冒頭でもお話ししたとおりValheimはマルチプレイに対応しています。
マルチプレイの推奨人数も3~5人と少人数なので、ゲーム仲間やSNSなどで仲の良い人たちと遊ぶことでもっと魅力あるValheimの世界が楽しめます。
とはいえ、Valheimでマルチプレイをするには別途マルチサーバーを立てる必要があります。
VPSの設定は難しそうで「自分には無理」と感じるかもしれませんが、この記事を真似ればサクッと設定可能。
今回紹介するXserverという企業が運営しているXserver VPSを申し込むだけでValheimのマルチサーバーを作ることができます。
だれでもすぐにValheimのマルチサーバーが作れてオンラインプレイが楽しめますので、ぜひ仲間たちとValheimの世界を遊び尽くしてください。
この記事を書いている人
- はや@ENGI WORKS運営者
- Web/VPS/ネットワークエンジニア
- 座右の銘は百戦百勝
【Xserver VPS】Valheimのマルチサーバーのやり方
Xserver VPSにテンプレートというものが用意されています。
Xserver VPSでは「Valheimのマルチサーバーのもと」が用意(テンプレート呼ばれる)されています。申し込むだけでValheimのマルチサーバーを立てることができる便利なツールです。
Xserver VPSもゲーム機と同じような感覚でValheimのテンプレートをVPSに入れる(インストール)するだけで簡単にValheimのサーバーが作れます。
Valheimのマルチサーバーを立てる流れは以下のとおり。すべて本記事でわかります。時間にして10分~20分ぐらいでマルチサーバーが立てられすぐ遊べます。
- Xserver VPSを申し込む
- 接続許可ポートを設定
- サーバー情報の入手
- Sterm版Valheimでサーバー設定を実施
- 遊ぶ!
Xserver VPSの料金プラン
月額料金は1ヶ月、12ヶ月、24ヵ月、36ヶ月の4パターンから選べます。長期利用を考えているなら1ヶ月契約よりも12ヶ月以上で契約することで大幅な割引を受けることができます。
プランは6種類と幅広く用意されています。1か月契約の料金。
プラン | 2GB | 4GB | 8GB | 16GB | 32GB | 64GB |
月額料金 | 1,150円 | 2,200円 | 4,400円 | 9,750円 | 22,100円 | 44,200円 |
12カ月契約以上でグンと料金が下がります。
プラン | 2GB | 4GB | 8GB | 16GB | 32GB | 64GB |
月額料金 | 900円 | 1,800円 | 3,600円 | 7,800円 | 19,500円 | 39,000円 |
24ヵ月契約の場合
プラン | 2GB | 4GB | 8GB | 16GB | 32GB | 64GB |
月額料金 | 870円 | 1,750円 | 3,400円 | 7,500円 | 19,000円 | 38,500円 |
36ヶ月契約の場合
プラン | 2GB | 4GB | 8GB | 16GB | 32GB | 64GB |
月額料金 | 830円 | 1,700円 | 3,201円 | 7,200円 | 18,500円 | 38,000円 |
まずは短期間でマルチサーバーがどんなものなのかを試してみたいなら1ヶ月契約で様子をみていくのもアリ。最低利用期間がないので1か月だけ遊ぶ、という使い方ができます。
おすすめプランは4GBプラン以上。動作が軽くおすすめです。最低プランは2GBプランですが、ディスク容量が50GBと少し不安です。
とはいえ…。プランは後からアップグレードができます。2~3人ぐらいなら2GBプランでも良いかも知れません。
まずは2GBプランで始めて「モッサリしてそうだな~」「動きが鈍いな」「ディスク容量がたりないかも…。」と感じたら4GBプランなど上位プランにしても遅くはありません。
料金の発生はいつ?
Xserver VPSでは、毎月15日を基準に申し込み月の料金の計算方法が変わります。料金を支払う前に「お支払い詳細」にて確認できます。
基本的には申し込み月は日割り計算となり、本契約は次月からと理解しておいて問題はありません。
2023年1/5~1/15までに申し込んだ場合
1カ月契約の場合、1/5から1/31までの日割り料金となり、有効期限は「2023年1/31」となります。
12カ月契約の場合、1/5から1/31までの期間は日割り料金となり、有効期限は「2023年12/31」となります。
24カ月契約、36カ月契約も12ヶ月契約の場合と同様の計算方法です。
2023/1/16~1/31までに申し込んだ場合
1カ月契約を1/25に申し込んだ場合、2023/1/25~1/31までの日割り料金 と2023年2/1~2/28(1カ月分)の月額料金となり、有効期限は「2023/2/28」になります。
12カ月契約を2023/1/25に申し込んだ場合、2023/1/25~1/31までの日割り料金 と2023年2/1~2024/1/31(12カ月分)の月額料金となり、有効期限は「2024/1/31」になります。
24カ月契約、36カ月契約も12ヶ月契約の場合と同様の計算方法です。
自分がいつから日割り計算になるか(上図の画面)は支払い方法の選択前で簡単に確認ができますので、安心して申し込み画面を進めることができますよ。
他社のVPSと比べてXserver VPSの性能はどう?
Xserver VPSはレンタルサーバーの老舗であり運用ノウハウは桁違い。選んで失敗なし。Xserver VPSは最上級クラスの設備を使っていることでも有名。
ベンチマークを実際に行い性能に嘘はないことも確認しています。
性能が気になる場合は実際にVPS3社の料金プランや最速級と呼ばれているVPSとの処理性能を比較した記事がありますので、そちらをご覧になってXserver VPSを使うか判断してみてはいかがでしょうか。
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Xserver VPSを他社と比較【他社VPSよりも何がスゴイ?】
続きを見る
Xserver VPSにValheimのマルチサーバーを立てる
実際にXserver VPSの申し込み方法からValheimマルチサーバーへログインするまでを画像を用いて詳しくご紹介していきます。
Xserver VPSを申し込む
Xserver VPSの公式サイトへ入りましょう。以下のリンクから移動できます。
新規お申込みを選ぶ
初めてXserverのサービスを利用する場合は「すぐにスタート!新規お申込み」をクリックします。
すでにアカウントをお持ちの場合は「ログイン」をクリックしログインするとVPSの申し込み画面へ移動することができます。
会員登録を実施
お客様情報の入力をします。入力完了後画面一番下にある「次へ進む」をクリックします。
登録したメールアドレスへ「メールアドレス確認」が送られてきますので、認証コード(確認コード)をメモします。スマホのメールアドレスの場合はスマホでメールを確認しましょう。
確認コードを入力し「次へ進む」をクリックします。
入力内容を確認し「この内容で登録しサーバー申し込みへ進む」をクリックします。
VPSの申し込み
プラン・契約期間・利用したいサーバー・イメージを選びます。選択完了後「お申込内容を確認する」をクリックします。
補足
イメージタイプやアプリはVPS申し込み完了後でも変更ができます。例えばUbuntuからCentOSに変更・UbuntuからMinecraft Java版に変更などなど。
申し込み情報を入力します。矢印の順に進めて行くとわかりやすく設定ができます。ちなみに「サーバー名」が必須になっていますが、いじる必要はありません。
- プラン:推奨は4GB以上
- 契約期間:1か月、12か月、24か月、36か月
- イメージタイプ:アプリケーション「Valhrim」
- rootパスワード:英数字記号を2文字混ぜた9文字以上
申し込み内容を確認し「お支払いへ進む」をクリックします。
支払い方法を選択する
支払方法尾はクレジットカード払いと後払いが選べます。ご都合が良い方を選びましょう。
カード情報を選んだ場合、カード番号情報を入力し「確認画面へ進む」をクリックします。
「支払いをする」をクリックします。
申し込み完了!
下記の画面が確認できましたらXserver VPSの申し込みは完了です。3分~5分ほどで完了できました。
申込が完了するとサーバー設定が開始されます。体感で10分ほどで設定が完了します。
設定完了後の画面
利用期限が表示されればVPSの利用準備は整ったことを示しています。
接続許可ポートを設定
MT4をリモートデスクトップ接続を使って動かすこと、VPSにSSH接続を行うため、接続許可ポートを設定します。
リモートデスクトップ接続をおこなうので、全ポートを解放する必要があります。
VPS管理のVPSパネルで「接続許可ポート」の項目にある「変更」をクリックします。
「全て許可」の「ONにする」にチェックを入れます。設定後「接続許可ポートを設定する」ボタンをクリックします。
全て許可になりました。
VPSにコンソール接続をする
Xserver VPSで作ったValheimのマルチサーバーに接続するためのIPアドレス・パスワードを入手する必要があり、コンソールへ接続をします。
コンソール画面が表示されたら以下の情報を使ってログインをします。
- login:root
- Password:Xserver VPSに申し込んだときに設定したrootパスワード
SteamからValheimを起動する
Stermを起動し、Valheimを選び「プレイ」をクリックします。
Valheimをプレイを選び「プレイ」をクリックします。
「ゲーム開始」をクリックします。
「スタート」をクリックします。
「ゲーム参加」「お気に入り」をクリックし「サーバーを追加」をクリックします。
サーバーが追加されましたら「接続」をクリックします。
パスワードを入力します。
【3.VPSにコンソール接続をする】でメモしたパスワードを入力してエンターキーをおします。
接続完了しました。
ゲームをやめるときはESCキーを押して「ログアウト」をクリックします。
Valheimのマルチプレイサーバーの設定は以上となります。
知り合いなど一緒に遊びたい人にはIPアドレスと接続用のパスワードを教えましょう。
注意
rootパスワードはあなただけが知っておくパスワードなので間違えて教えないようにしてください。
Valheimをシングルプレイで遊んでいてマルチプレイにワールドを引き継ぎたいとき
Valheimはローカル(パソコン)とクラウドにセーブデータを保存することができます。ですが、これはあくまでもシングルプレイであそんでいるときのセーブデータです。
シングルプレイで遊んでいてマルチプレイで遊ぶときシングルプレイで遊んでいたワールドの情報をマルチプレイへ移動することができます。
手順を説明していきます。
WinSCPをインストールする
WinSCPを以下のURLからダウンロードしてインストールします。
https://winscp.net/eng/download.php
WinSCP公式サイトに移動しますので、画面下にあるダウンロードボタンをクリックします。
WinSCPのバージョンが画面と違う場合がありますが無視してください。
ダウンロードしたWinSCPのセットアップファイルをダブルクリックしてWinSCPをインストールします。画面に従っていくだけで簡単にインストールできます。
「許諾」をクリックします。以降は図のように真似をすればOKです。
標準的なインストールを選択
コマンダーを選択
インストールボタンをクリック
完了をクリックしてインストール完了
WinSCPが起動しますので、下記を入力し「ログイン」しましょう。
- 転送プロトコル:SFTP
- ホスト名:VPSのIPアドレス
- ユーザ名:root
- パスワード:VPS作成時に入力したrootパスワード
「不明なサーバーに~~」という警告メッセージが出ますが「はい」をクリックして続行します。以降は出ません。
WinSCP(左のウィンドウがパソコン)とVPS(右のウィンドウがXserver VPS)が接続されました。
WinSCPで隠しディレクトリを表示させる
Xserver VPSでValheimのマルチサーバーを立てた場合、ワールドデータが保存されているディレクトリ(Windows用語はフォルダー)は隠しディレクトリですので、これを表示させる設定をします。
WinSCPで「オプション」「環境設定」をクリックします。
「パネル」をクリックし、「隠しファイルを表示する」にチェックをいれます。最後に「OK」をクリックして準備完了です。
Valheimのワールドが保存されているディレクトリへ移動する
赤枠部分のアイコンをクリックします。
下記のディレクトリへ移動します。以下をコピペして貼り付けてください。
/home/steam/.config/unity3d/IronGate/Valheim/worlds_local
ディレクトリに移動できました。「ファイル名.fwl」と「ファイル名.db」の2つがあることを確認しましょう。ファイル名は「Valheim‗あなたが付けたワールド名」になっています。
もしこの時点までにディレクトリがなかったり、ファイル名がなかった場合は一度Valheimのマルチサーバーへ接続してください。データが作成されるはずです。
PCからワールドデータを持ってくる
パソコンからValheimのワールドデータが保存されているフォルダーへ移動します。
「AppData」以降は隠しフォルダになっているので、表示されていない場合は「フォルダーオプションで隠しフォルダを表示する」設定にします。
以下のフォルダへ移動します。
C:\Users\ログインユーザID\AppData\LocalLow\IronGate\Valheim\worlds_local
移動したら、「ワールド名.fwl」と「ワールド名.db」の2つがあることを確認しましょう。
もしPCにWorlds_localフォルダがない(セーブデータがない)場合…
クラウドにデータをセーブしている場合「Worlds_local」フォルダ自体がなかったり、ワールドデータ自体がなかったりします。
そのときは一度Valheimをシングルプレイでプレイをしてデータ保存先をローカルに変更してください。
クラウドにセーブされている状態。
ワールド名の右に雲のマークが付いています。この場合はクラウドにデータがセーブされている状態
ローカルにデータがセーブされる状態
下記の状態になっていることを確認して一度ゲームをプレイしてデータをセーブしましょう。
VPS上のワールドデータを削除する
WinSCP上で「ワールド名.db」「ワールド名.fwl」ファイルを見つけ削除します。PC上のデータを削除するのではないので注意!
PC上のセーブデータをWinSCPを使ってVPSへ転送する
図を参考にPC上のValheimのワールドデータをWinSCPで開いているVPSへ転送します。
セーブデータが移動できました。
ファイル名を変更する
VPS上のワールド名はPC上にあったファイル名と若干ことなるので、名前を変更します。
ファイル名は「Valheim‗ワールド名.db」「Valheim‗ワールド名.fwl」です。
ファイル名変更中…
ファイル名を2つ書き換えて完了です。
VPSを再起動する
さいごにVPSを再起動してワールドの移動作業は完了です。
再起動が出来れば良いのでコンソールで「reboot」と打つかVPSパネルで「再起動」を選んでもOK。
無事ワールドデータが移動できていることが確認できればデータの移動作業は終わりです。
VPSサーバーのセキュリティ強化を実施する
Xserver VPSは仕様上接続許可ポートはONにしておき、VPS上で通信制御を行います。
現状では外部から接続し放題なので攻撃対象となりやすいSSH接続とFTP接続を遮断する設定が必要です。以下のコマンドを1行ずつ入力します。
command ufw enable ←ファイアウォールを有効化 ufw default allow ←初期値が全通信が拒否の設定なので全通信を許可へ変更 ufw deny 22 ←SSH通信を拒否 ufw deny 23 ←FTP通信を拒否 ufw reload ←ファイアウォール設定を再読み込み
最後に下記のコマンドを入力して22と23の設定が出来ていることを確認して終了です。
command
ufw status
注意点としては上記の設定を実施することでTera Termなどの外部アプリからのSSH接続やWinSCPなどの外部アプリからFTP接続ができなくなります。
必要に応じてVPS管理画面のコンソールから直接VPSへ入りufwの設定を削除する必要があります。下記は22番と23番をufwから削除する方法です。
command
ufw delete deny 22
ufw delete deny 23
ufw status
ufw reload
【Xserver VPS】Valheimのマルチサーバーのやり方【マルチプレイが簡単に楽しめる】:まとめ
Valheimのマルチサーバーの立て方について説明しました。
この記事をマネするだけで簡単にサーバーを立てられます。
知り合いなど一緒に遊びたい人にはValheimのマルチサーバーを立てたIPアドレスと接続用のパスワードを教えましょう。
rootパスワードはあなただけが知っておくパスワードなので間違えて教えないようにしてください。
遊ぶ人数にもよりますが、プラン選びに迷ったら4GBを選べばまず間違いはありません。
オンラインゲームのサーバーは人数が増えるほど同期をとるために常にデータが動きますので、CPU・メモリの消費が大きくなります。
CPU・メモリの消費が大きくなるとプレイヤー間の同期がズレてきてしまい、最後はサーバー接続が切れてしまいます。
1~2人で遊ぶなら2GBプランでも大丈夫ですが、4~5人ぐらいで遊ぶのであれば8GBがオススメ。
ぜひValheimのマルチプレイ専用サーバーに挑戦してみてくださいね。Valheimファンならオンラインプレイは絶対楽しいです。